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笑われるようなアイディア


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自分が出したアイディアを、少なくとも一回は人に笑われるようでなければ、
独創的な発想をしているとは言えない  ビル・ゲイツ


先日、ツイッターでこのビル・ゲイツの言葉を見かけ、ある昔の出来事を思い出しました。


10年前の現場職人時代。職人目線で考案した新しい建築工法を形にしてやろうと30歳
そこそこの男たちは夢を見ました。鉄屋の息子として生まれ、いつか鉄を使った製品を世
に送り出してやると決めていた私にとっても最高のアイディアだった。後に、これほど道
のり長く、金と時間がかかる険しい道になろうとはつゆ知らず。笑

構造力学など無論学んだこともない我々にとって、この地震大国日本において新たな建築
構造システムの認可を取得することは困難を極める挑戦となります。
なんとかシステムの構想を形にすることができて、国の指定する日本建築センターのBCJ
構造性能評定委員会に議案を提出した時、きっとお偉い評定委員の先生方に大切に育てて
きた工法を大笑いされてしまった。顔では笑っていましたが内心はらわた煮えくり返って
いたのをよく覚えています。

「笑えよ。でもな、いつか必ずものにしてやる」

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当時はお金がなかったので、様々な大学にアイディアを持ち込み、ゼミとして研究対象に
ならないか打診の日々が続きます。そして、やっと国立三重大学の川口淳准教授に工法の
可能性を認めていただき、優秀な学生さんとの産学連携事業が始まりました。実験用の構
造耐力壁を造り、2t車に載せて仲間と三重県まで夜通し走り、少しずつだが夢に近づいて
いるのを噛み締めていたあのころ。めっちゃ楽しかったなぁ。根拠のない自信に満ち溢れ
ていたんだね。

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耐震性、耐火性、耐久性、遮音性などなど、様々な実験や試験をクリアし、中には国土交
通省より大臣認定まで取得しなくてはならないものなど、工法が世に送り出されるまでに
実に億という金と7年という歳月がかかってしまった。特に耐火実験には手を焼きました。

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いまおもえばあの時の自分は「真っ暗闇を疾走する暴走列車に飛び乗ってしまった」という
感覚だったのだと思います。誰も売れる事を約束してくれない建築工法を何億も何年もかけ
て開発していたのですから。まさに夢だけが原動力だったと思います。そんなことが出来て
いたことがいまではとても信じられませんが、やっていたんですね。

当時の合い言葉は「夢は実現させねーと夢じゃねーんだよ!」でした。半分やけっぱち。笑

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そして、いまこうして我々の工法が様々な建物、高齢者施設に採用され、あのとき大笑いさ
れた悔しさはとっくに解消されたのですが、夢を追いかける事をあきらめないで本当に良か
ったと思っています。工法システムも進化を続け、いつか発展途上国に持ち込み、目の色の
違う仲間を見つけ、異国の地でこの工法を普及させることも夢じゃない。地震大国日本で培
われた構造システムだ。きっと信頼度も高いはず。「めーどいんじゃぽんだぜ!」つって。
おめーも懲りねーなって仲間に笑われそうですが。笑


夢ってあきらめちゃいけないんだと思います。夢ではないことでも、続けていれば、きっと
違う世界が見えてくるものです。いま私の夢は、自ら運営を行う高齢者住宅事業「銀木犀」
を良い村にしていく事へと変わっていますが、一度経験したあきらめない気持ちの強さを信
じてこれからも挑戦し続けていく男でいようと思います。

Profile

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下河原忠道

株式会社シルバーウッド代表取締役
/薄板軽量形鋼造システム スチールパネル工法躯体販売事業/サービス付き高齢者向け住宅「銀木犀 ぎんもくせい」運営/財団法人サービス付き高齢者向け住宅協会理事

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