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「安心して死を迎えられる場所を」〜多死時代における高齢者住宅の役割〜


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医療法人悠翔会の佐々木淳理事長が主催する在宅医療カレッジ特別シンポジウム「安心して死を迎えられる場所を」〜多死時代における高齢者住宅の役割〜にて、銀木犀における看取り活動の情報提供を行ってまいりました。

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超満員のオーディエンスの中、看取りの場は、病院から高齢者住宅へと移り変わるべき時代であると強く感じました。また、古来日本人がそうしてきたように、生活の延長線上に死がある文化が常識であって、生活の場ではない、治療する場である病院で最期を迎えることは不自然なことだという常識に変わっていくべきだと考えています。
銀木犀の運営を始めてから一番最初に看取り支援をさせていただいた元看護師の入居者が言っていた言葉を思い出しました。「本来、病院は人が元気になる場所であって、人が死ぬ場所ではないのよ」本当にその通りだと思います。

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これは平成23年から記録している銀木犀における看取り率を表すグラフです。ご自身の住み慣れたお部屋で最期の時を迎えた方々は全体死亡率の76.2%に上りました。有料老人ホームにおける看取り率の全国平均が24%程度(野村総合研究所調べ 高齢者向け住まいの実態調査 有料老人ホーム・サ高住6,092施設からのアンケート結果)なので、これは革新的な数字といっても過言ではないでしょう。看護師の常駐しないサービス付き高齢者向け住宅では看取りは不可能とさえ言われてきた我々ですが、実際にやっています。
高齢者住宅おける看取りで大切なことは連携する在宅療養支援診療所、訪問看護ステーション、高齢者住宅介護職員の情報共有とコンセンサス(意見の一致・合意)、思いやりの連携です。そしてなによりも大切な「本人・家族の覚悟」です。

私たちは、たくさんの銀木犀入居者の看取り支援を経験し、確信していることがあります。
それは、高齢者の終末期における積極的医療の介入は、不自然な死をもたらす可能性が高くなるということです。

こちらは銀木犀の看取りの基本方針です。

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銀木犀では、食べなくなった入居者には、点滴も経管栄養もしないで、食べるだけ、飲めるだけで看取ることを本人・ご家族へ推奨しています。それは、できるだけ医療的介入を絶って、自然死に近ずけてさしあげることにも繋がります。実際、たくさんの入居者が「老衰死」と診断される最期を迎えましたが、ご家族からのクレームは一件もありませんでした。むしろ自然なかたちで最期の時を迎えることができて感無量なご家族ばかりでした。

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このデータからもわかるように、1951年ぐらいまでは自宅で死亡する日本人が8割以上と大勢を占めていました。しかし、この65年ほどで一気に病院で死ぬことが当たり前の世の中に変わってしまったのです。それは、最期は先生にお任せしますという、死に対する責任感の欠如のようにも感じます。
日本国における医療技術の進化は、日本人に世界一の長寿という恩恵をもらたし、また、本人が望まない「自宅ではない場所での不自然な死」をも、もたらしたのです。人生の最終章にある高齢者本人の生ききる力ではなく、進みすぎた医療技術による命の生存期間の延長の上に成り立つ長寿なんて不自然そのものです。自分の親族に少しでも長く生きていてほしいと願うことが愛ならば、本人の希望通りに自然な死を迎えさせてあげる環境整備をすることも家族の愛ではないでしょうか。
ちなみに生涯医療費の三分の一を終末期医療に使っているというデータまであるそうです。その医療は本当に本人が望む医療でしょうか。

福祉先進国といわれるデンマークでは在宅での看取りが主流とありますが、実はそのほとんどはプライ・エボーリと呼ばれる高齢者住宅での看取りです。日本国におけるこれからの看取りの場もまさに潮流は高齢者住宅に向かっています。また、我々銀木犀は、その高齢者住宅での看取りの場を提供する実践者として、先駆者として大きな役割を果たしています。
多死社会を迎えている日本。大きな鍵を握るのは「団塊の世代の死生観の形成」です。本人・家族が望まない不幸な死に方を量産しないためにも、普段からの生活に根ざした重症化予防活動に加え、生活の延長線上にある自然な死(大往生)を笑顔で迎えられる社会基盤づくりが必要な時代であると強く感じ行動しています。


合わせて読んでいただきたい記事です。
朝日新聞デジタル アピタル 高山義浩医師
「在宅医療」をめぐる3つの誤解



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下河原忠道

株式会社シルバーウッド代表取締役
/薄板軽量形鋼造システム スチールパネル工法躯体販売事業/サービス付き高齢者向け住宅「銀木犀 ぎんもくせい」運営/財団法人サービス付き高齢者向け住宅協会理事

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